「無駄な時間の記録」は、2021年に開始した、スコアを元にダンスを立ち上げるプロジェクトです。
このプロジェクトでは、スコアによってダンスを正確に記述・保存することより、それを用いることでダンスを一旦作者の身体から引き離し、それを巡ってフラットで開かれたコミュニケーションを立ち上げ、新たな表現の形を生み出していく可能性に着目しています。
2021年は、４名のダンサー／振付家が、スコアを組み込んだ形でソロ作品を制作・上演しました。2022年は、21年に作ったスコアをメンバー間で交換し、上演者の新たな解釈・振付で公演をおこないました。
2023年の今回は、過去２回の上演を見ていない他の表現者が、スコアから新たな振付・上演を行います。記述と読解を経ることで、元のダンスから何が消え・現れるのか、新たにどのような「無駄な時間」が立ち上がるのか、ぜひご注目ください。
■振付・出演 ■スコア
のばなしコン 岡田智代「記憶の壁」
坂本恭隆 神村恵「記録の時間な無駄」
阿目虎南 たくみちゃん「たくみちゃんの動く城」
辻本佳 増田美佳「あたたかな顔」
※作品名をクリックすると、スコアが見られます。
《無駄な時間の記録 ＃３》
2023年
9月23日（土） 14時／18時
9月24日（日） 14時
※ 30分前より開場。上演予定時間：90分
※ 上演後、スコア作者4名を交えたトークあり
会場：Contrail
行き方：横浜市営地下鉄ブルーラインかグリーンラインの「センター北」で下車、徒歩４分。改札口を出て25m程直進。右から振り返ると後ろに大エスカレーターがあるので地上階まで降りる。まっすぐ進むと左手にコンビニ。そこを左折して通りに出たら横断歩道を渡り右に進む。四つ角を渡りさらに直進すると左手にマンションの入り口。その右側の大きなガラスの扉が入り口です。
住所 横浜市都筑区中川中央1－21－16－101
チケット：予約 3000円・当日 3500円
予約方法：7/29から予約開始。
こちらのフォームからご予約ください。 https://onl.tw/SMc4EeU
こちらからのメール返信をもってご予約完了となります。
キャンセルの場合は、必ず事前にご連絡いただきますよう、お願いいたします。
スコア作成：岡田智代、神村恵、たくみちゃん、増田美佳
音響：土屋光（SCOOL）
フライヤーデザイン：たくみちゃん
（石川卓磨による2021年「無駄な時間の記録」フライヤーをもとにデザイン）
映像撮影：日景明夫
写真撮影：松本和幸
主催：神村恵
助成：
緊急舞台芸術アーカイブ＋デジタルシアター化 支援事業（EPAD）
出演者プロフィール
のばなしコン
肉体屋/ダンサー/振付家/わな猟師
大きくなったら動物になりたいという幼少期を経て肉体探究の道へ。人間はどんな変容ができるのかを探り、実験し、発表し、広めていく。生物学・文化人類学・哲学、自らの山での狩猟採取や都市での生活の往復などを通じてダンス・パフォーマンス作品の制作・発表、WSを開催。
2021年、拠点を和歌山に移し野山を四足で駆け巡る。海からは貝、山からは鹿を食す。2023年、齊藤コンからのばなしコンに改名。https://www.consaitoh.com
坂本恭隆
現代美術家。絵画、インスタレーション、ゲームといった様々なメディアの作品を制作する。近年はゲームやCG、機械を複合的に組み合わせたインタラクティブなインスタレーションの制作を中心に行う。展示に訪れる人間を指示し、誘導し、時に惑わせるように設計されたインスタレーションに鑑賞者が迷い込むことで、インターフェースや記号と身体の関係を再認識するような場を生成する。武蔵野美術大学 油絵学科油絵専攻卒業。東京藝術大学大学院 先端芸術表現専攻在籍。
阿目虎南
演出／振付／ダンサー
燦然CAMP主宰。A5yl/燦然光芒 芸術監督。身体を客体化する作品を制作。現象学・彫刻的視座に基づく舞踏技術Multi layered bodyを展開、領域横断的に活動。武蔵野美大彫刻科卒。2008-2019 大駱駝艦所属、麿赤兒に師事。2019 英国アカデミー賞公認映画祭 ダンス部門入選。2022 International Gombrowics Festival 準グランプリ受賞
辻本佳
ダンサー。5歳から20歳まで柔道を学ぶ。カーン国立振付センター（’09~13’）での作品出演の経験から、フランスと日本との構造の違いに衝撃を受ける。以降、文化人類学、哲学、ダンス・美術史などに興味を持ち、独学で学ぶ。フィールドワークから、写真、音楽、舞台作品を制作する。https://keitsujimoto.wixsite.com/fieldpray
スコア作者プロフィール
岡田智代
ダンサー。ソロ活動の他に国内外振付家作品に出演。2021年より山下彩子と『テヅルモヅル』を始動。地唄舞では名取、桐崎鶴丸。ダンスと日常の境界線上を往き来する。
神村恵
振付家・ダンサー。身体が、自身の痕跡を含む環境にどう動かされるかに関心がある。2022年よりスタジオユングラを運営。2021年度より、セゾンフェローⅡ。
たくみちゃん
分断のない世界をつくりたい。独自のインプロヴィゼーションをもとにパフォーミングアーツ、美術、演劇など領域横断的に活動する。
増田美佳
ダンサー、振付家、文筆家。これまでに演劇、ダンス問わずさまざまな作品に出演する。近年はジャンル横断的に活動する流動ユニットmimacul（ミマカル）を主宰。
関連企画
オンライントーク
《”The Five Legged Stool”から『5×5×5本足の椅子』まで》
ゲスト：篠田千明（演劇作家／演出家）、福留麻里（ダンサー／振付家）
2023年7月4日（火）13時〜15時 Youtubeライブ配信・視聴無料
篠田千明はアナ・ハルプリンの”The Five Legged Stool”（1962年）のダンススコアをもとに、2014年にパフォーマンス作品“The 5×5 legged stool”を制作／発表し、2020年にYCAMと共同制作でそれをさらに展開し、オンラインで『5×5×5本足の椅子』を発表しました。
篠田千明さんと、出演者の福留麻里さんをお招きし、スコアからどのようなプロセスを経て、作品を展開してきたのかお聞きします。
アーカイブ映像 https://youtube.com/live/zrUjcmWqL-o?feature=share
【プロジェクトのこれまで】
「無駄な時間の記録」 (2021年10月) http://kamimuramegumi.info/record_of_useless_time/
「無駄な時間の記録 #2」(2022年10月） http://kamimuramegumi.info/record-of-useless-time-2/